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help RSS 「一冊でつかめる!中国近現代史」を読む(1)

<<   作成日時 : 2010/03/19 11:35   >>

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 新宿「一人でもデモ」先輩の村雲司さんからお借りした「一冊でつかめる!中国近現代史」(講談社+α新書)を読みました。在日20年になる中国人の荘魯迅氏が日本語で書き下ろしたものです。違和感もなく非常に読みやすく、中国の近代以降、波乱万丈の歴史が生き生きと描写されていて、「三国志」の現代版を読むようでした。
 副題は「人民と権力と腐敗の170年・激動の記録」となっています。自身も「文化大革命」の被害者であり、中国の内側にいた人から見た中国史ですから、私たちには貴重な文献と言えるでしょう。中国の歴史と今と未来について、私も多くの知識と示唆を得ました。
 近代になって欧米先進国からの接触を受けるまで、中国は一貫して「世界の中心」でした。中国にとっての「外国」とは、いずれも周辺の未開国であったのです。ですから自分たちよりも文明が進んで軍事力も強い「対等以上の外国」との交渉などは、全く未経験の分野でした。中国の権力者にとっては、伝統的に国内の権力保持こそが第一義であって、外国と覇権を争うのは二の次だったのです。中国には外敵に備えて一致団結するような習慣がなかった。これが近代の中国の、意外なほどの脆さの深層でした。
 清朝の末期、イギリスを始めとする諸外国の侵略にさらされた中国の歴史は、痛ましい悲劇の連続です。渋々譲歩しては、あまりの不平等に耐えかねて少しばかりの反撃をすると、数倍する侵略を受けて屈服し、多大の賠償金と権益を奪われるということの繰り返しでした。数次にわたる「阿片戦争」は、その典型です。その中で多くの忠臣や先覚者が戦死し、あるいは自国政府によって処刑されました。ただ一つの不幸中の幸いは、多くの国が中国に群がって利益を漁ったため、欧米諸国の間で利益調整の必要が生じ、単独の国による全面的な植民地化が結果として防がれたことです。
 そうした状態の中国に対して日本はどうしたかというと、隣国の悲惨を反面教師として国の統一を急ぎ、富国強兵にすべての力を結集しました。やがて朝鮮半島を勢力下に置きたい願望から清国と対立する立場になり、日清戦争を仕掛けます。ここから日本は欧米諸国と同様に、中国から権益をむしり取る側に回ることを鮮明にしました。しかもそれをアジアを救う盟主になるとの名目で行ったのです。その偽善と覇権主義には、身の縮む思いがします。
 日清戦争中に、日本軍が旅順で一般市民に対する無差別な虐殺を行い、その真相究明を伊藤博文が封印したという事件の存在を、私はこの本で初めて知りました。
(plala Broachに掲載しているものと同じです)
http://pub.ne.jp/shimura/

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